私たちの「仕事と不妊治療の両立」体験談

仕事と不妊治療の両立に関わる現状

Fineが実施した「仕事と不妊治療に関するアンケートPart2(2018 年実施)アンケート」から、仕事と不妊治療の両立が困難で、働き方を変えたことがある人(n=2,232人)のうち、50.1%と約半数の方が退職を選択。働きながら不妊治療をしている女性の5人にひとりが仕事と不妊治療の両立ができずにやむを得ず「退職」を選択していることが明らかになりました。しかし実際には「一身上の都合」として退職届を提出することも多く、現状を把握するのが難しいのも事実です。

実際にどのようにして両立したのか、またどのような点で両立が難しかったのか・・・仕事と不妊治療を両立した人の体験談、両立ができずにやむを得ず退職した人の体験談をご紹介します。

仕事をしながら不妊治療をしている5,127人に聞きました。仕事と不妊治療の両立が難しいと感じたことがありますか?


仕事と不妊治療の両立が困難なために、働き方を変えたことがあるという2,232人に聞きました。働き方をどのように変えましたか?

※NPO法人Fine「仕事と不妊治療の両立に関するアンケートPart2(2017/03/30〜2017/08/31実施)」より


永池明日香さん・会社員

治療を体験して実感した支援される側の気持ち。企業へ向けて不妊治療の理解を深めるため活動中。

39歳で同じ年の夫と結婚。同じ頃に子宮筋腫の切除手術を受ける。40歳で不妊検査を受け、41歳で子宮ポリープを切除。タイミング法から治療を開始し、人工授精、体外受精にステップアップ。1年間治療を休み、43歳で治療再開。44歳で治療を終了するまで、仕事と不妊治療を両立。勤務先であるシンクタンクのダイバーシティ関連部署にて、コンサルタントとして企業へのダイバーシティ推進や不妊治療と仕事の両立に関する啓発に携わる。

職場は、企業向けにダイバーシティやワークライフバランスを推進する部署、上司の理解もあり、不妊治療を始めた頃から治療のことを上司に相談。「仕事のことはなんとかするから、ぜひやってみたら良いよ」と応援してくれ、ありがたく思うとともに、仕事のスケジュール調整や業務の前倒しや、部署のメンバーにスケジュール等を伝え、何かあったときはフォローをしてくれる体制を構築。職場に伝えているからこそ、うまくいかなかった報告が続くと、「皆に協力してもらっているのに申し訳ない」という気持ちと、気持ちが辛くても何ごともなかったように振る舞う精神的な辛さも・・・(全文はこちら(FineWebサイトへ移動します))

野曽原誉枝さん・自営業

管理職として働き、44歳で妊娠・出産。通院時間の調整に加え、部下の妊娠報告に心が揺れて。

大手電気メーカーに勤務し、28歳で会社員の夫と結婚。38歳で不妊治療を始め、タイミング法、人工授精、体外受精・顕微授精を経験。仕事と不妊治療を両立しながら6年間の治療の末、44歳で出産。その後退職し、フリーランスでIT系の業務を請け負うとともに、不妊体験者を支援するNPO法人Fineで理事として活動。また、妊娠出産期の女性をサポートする産後ケア活動にも携わる。

営業活動も多く、取引先との懇親会という名の飲み会も数多くこなす日々。加えて部下の育成もあり、残業が多く、退社が22時を過ぎることも。体外受精の周期では、卵胞チェックの日は遅い時間に診察予約を取り、診察までの待ち時間に夕食と遠隔で仕事をし、22時過ぎにクリニックを出ることも。客先訪問が終わった後にクリニックへ向かい、その後、会社に戻って仕事をするなど、一日に会社とクリニックの往復を繰り返す日々。胚移植後の黄体ホルモンの注射は、外出の移動時間を利用してクリニックに立ち寄ったり。業務の関係で出張の予定が入ると「その日に採卵や胚移植が重なるのではないか」と前日まで緊張が続き・・・(全文はこちら(FineWebサイトへ移動します)

山田恵美子さん(仮名)・会社員

東京で治療を続けるために退職。40歳で出産後、二人目の治療にも悩みました。

名古屋の会社に勤めていた33歳のとき、6歳上の夫と結婚。夫の東京転勤に伴い、希望して東京へ転勤。結婚1年後に不妊治療を始め、37歳で体外受精にステップアップ。名古屋転勤の内示を受け、東京で治療を続けるため退職。派遣で働きながら治療を続け、39歳で妊娠、40歳で出産。42歳で再就職し、半年後に治療を再開。43歳で治療を終える。

体外受精の周期が始まると、毎日決まった時間に排卵誘発剤を自分で注射・・・接待の合間にお店のトイレで注射したことも。予定外に胚移植の日と接待が重なっても曖昧な理由ではキャンセルできず、お酒を飲まずに、後輩男性に「今日は受精卵を戻してきたから、私は飲まない。その分、あなたが飲んでね」と。。。営業成績を上げなくてはいけない危機感、一方で、仕事を頑張るほどお酒の量や多忙でストレスが増え、妊娠から遠ざかるのではないか……という思いも。。。(全文はこちら(FineWebサイトへ移動します)

堀田敬子さん・公認心理師

キャリアをあきらめて、探した自分の居場所。カウンセラーとして、仕事と治療の両立を支援。

大阪で営業職をしていた27歳のとき、25歳の夫と社内結婚。30歳で不妊治療開始。35歳で流産を機に退職。人工授精14回、体外受精・顕微授精12回、40歳で治療終了。夫の転勤で東京、沖縄、福岡、大阪、福岡と転居。2011年、カウンセリングルーム「with(ウィズ)」開設。妊活・不妊相談、個別・グループカウンセリング等を行なう。不妊治療終結のメソッドを独自開発、治療のやめどきのサポートにも注力。

総合職として出版関係の企業に入社し、営業の実績を積み、やり甲斐も感じ、27歳のときに社内結婚・・・婦人科の病気が見つかり手術をするなど、休みながら5年間、通院。仕事は個人の裁量に任されていたので、通院しやすい環境だったが、体外受精を考えたとき、通院日が増えたり、通院日自体が先に決められなかったり、休まなければならない日がでてくるなど、これまでのように「仕事の合間にはできない」と・・・(全文はこちら(FineWebサイトへ移動します)

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